拝啓 坂上忍様、 愛犬を殺したくないならまず禁煙から

こんにちは!ドッグスリング専門店ervaの黄瀬(きせ)です。2020年のオリピック開催が決まってから、飲食店での喫煙がずっと話題になっています。

非喫煙者に健康被害がないのであれば本記事を書くことはありませんでしたが、厚生労働省の「日本では受動喫煙が原因で年間1万5千人が死亡している」というデータを見てしまったので黙っちゃいられなくなったわけです。

で、こんな記事も読みました。
「キムタク・坂上忍は臭い」喫煙規制イベントで山田邦子がバッサリ、「禁煙してほしいタレント」ランキングで戸田恵梨香も流れ弾

坂上忍さんと言えば愛犬家で超有名ですが、喫煙者でもあります。わんこ達は大丈夫なのか!?と非常に気になるのですが・・・受動喫煙で人間にも影響があるわけですから、室内で共に暮らす犬にも関係がないとは言い切れません。実際のところはどうなのか?さっそく調べていきたいと思います!

室内で喫煙すると犬にも影響あり

わりとすぐに見つかりました。
イギリスはグラスゴー大学のSmall Animal Medicine and Oncology(小型動物薬と腫瘍学←いい訳が思いつきませんでした)の教授であるクレア・ノッテンベルト氏の研究結果が掲載されてありました。

Professor Knottenbelt said: “Our findings show that exposure to smoke in the home is having a direct impact on pets. It risks ongoing cell damage, increasing weight gain after castration and has previously been shown to increase the risk of certain cancers.

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訳:クレア・ノッテンベルト教授は次のように述べています。「私たちの調査結果では、家庭内でペットが煙にさらされていることはペットに直接的な影響を与えていることが分かりました。細胞損傷の危険性や去勢後の体重をより増加させ、特定の癌のリスクを増加させます。
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オーマイガッ!!!
犬にも受動喫煙のリスクあるやないか! こんにゃろう!!

また、以下は1992年から2007年までの5つの論文をまとめた獣医師Jennifer Coates氏の記事です。

Dogs aren’t immune to the effects of ETS either. Research shows that dogs living with smokers are more likely to suffer from respiratory diseases (e.g., asthma and bronchitis) and lung cancer than are dogs that live in smoke-free homes. Also, the risk of cancer of the nasal passages increases by 250% in long-nosed breeds of dogs with exposure to high levels of environmental tobacco smoke.

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訳:研究によれば、喫煙者と一緒に暮らしている犬は、呼吸器疾患(例えば、喘息および気管支炎)および肺癌に罹患する可能性がより高い。また、高レベルのたばこの煙に曝された長頭種では、鼻道の癌のリスクが250%増加する。
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短頭種と長頭種への影響に関しては、小宮山典寛獣医師の記事に詳しく載っていました。

パグやボストン・テリア等の短頭種の犬は喫煙の影響で、肺癌を2倍発症するであろうという結論に達しています。(肺癌は肺に到達する前に鼻腔を通ってフィルターにかけられるので、煙によるわずかな発癌物質が疑われています)また、グレーハウンド、コリー、シェパード等の鼻の長い犬は、鼻腔の癌にかかる可能性が2倍になるとの事です。これは発癌物質に露出する組織が大きいためと推定されています。

というわけで、犬が受動喫煙した場合のリスクをまとめますと

・ 特定の癌リスクが増加
・ 呼吸疾患に罹患する可能性が高い
・ 通常より去勢後の体重増加あり

ということです。
体重増加について去勢後に体重増加ありと書かれていましたが、人間では「成長期に受動喫煙をすると肥満の割合が高くなる」という調査結果を厚生労働省が発表しています。残念ながら、犬に対してのエビデンスが見つかりませんでしたが今までの調査結果が人間への影響内容と同じことから、影響がないとは言えないとわたしは考えます。

さらに同記事内でこんなことも書かれていました。

ペットに対する喫煙の影響は、総合的に考えて心臓循環器系、呼吸器系、 皮膚系(定期的に行うシャンプーが有効であると考えられています)やアレルギー反応の発生頻度の増加、眼の炎症、猫の喘息等いろいろな病気の一つの原因となっていると考えられています。

わたしはタバコを吸いませんし、相方も吸いません。ですので、家での受動喫煙は関係ありませんが、散歩中に公園で吸っている人の前を通ったりするので、愛犬用にガスマスク的なものが欲しくなってきました・・・

実は、死因No.1はガン

ペット保険アニコムの調査結果をご覧ください。

もちろん、ガンのすべての原因が受動喫煙ではありませんが、どれだけ上質なペットフードやサプリを買っても、自分が原因を作ってしまっては本末転倒だと思うのはわたしだけでしょうか・・・・。

じゃあ、室内で吸わなければいいんでしょ
という声も聞こえてきそうですが、それでも影響があります。というデータがこちら。

参照元:http://sugu-kinen.jp/harm/passivity/child.html 今すぐ喫煙.jpより (検索日2017/12/05)

理由も書かれてありました。

タバコの煙は、換気扇ですべて排出されることはなく、室内に拡散します。また、窓を閉めて屋外のベランダで吸ったとしても、タバコの煙は窓のすき間をとおって室内に入り込みます。このようにしてタバコを吸っている家庭では、タバコを吸わない家庭に比べて受動喫煙の危険が3倍以上になります。

残念ながら、禁煙しか道はなさそうです・・・・

誤飲も危険

非喫煙者の家庭犬でも注意が必要です!この記事を見てゾッとしました。

ペットがタバコを食べることによって、タバコ中毒(ニコチン中毒)の症状が出ることがあります。特に子犬に注意が必要です。犬猫を含むペットのニコチンの中毒量は1~2mg/kgです。致死量としては、8mg/kgです。目安としては、タバコ1本で0.5~2mgのニコチンが含有されているとすると、大体20kgの犬で11本、10kgの犬で5~6本、5kgの犬で2~3本食べると中毒となり危険と考えます。

参照元:http://www.pet-hospital.org/kituen.html pet hospita;lより (検索日2017/12/05)

身体が小さいほど少量で致死量に達するので本当に怖い
公園で散歩をしていると、落ちてるんですよタバコが・・・・。また、家庭内で喫煙している方はタバコをどこかに置いていたり、吸い殻が放置されていたり・・・非常に危険です。

ペットの保険会社が2009 年 4 月 1 日から 2010 年 3 月 31 日までにアニコム 損保の「どうぶつ健保」との契約を開始し,契約期間であ る 1 年間を契約満了または死亡解約した 0~10 歳までの犬 252,414 頭を対象とした「家庭飼育犬における誤飲発生の実態に関する分析」を調査しました。

誤飲件数は年間で
20 万件以上。
1日にして、約547件・・・・多すぎでしょ。
お願いです。本当に愛犬の健康を願うのなら、禁煙してください。

まとめ

さらにthird-hand smoke(サード・ハンド・スモーク)という言葉をご存知でしょうか?受動喫煙は英語でsecond-hand smokeと言いますが、詳しい説明が小宮山典寛獣医師の記事にありました。

この意味はタバコによる煙の成分が回りの衣服、部屋であれば壁、カーテン、カーペットに付着して、その残留がまた直接的、間接的に被害をもたらすということです。小さい家庭動物である、小型犬や猫は、大型犬よりその影響を受けます。

というわけで、
非喫煙者の人でもタバコの煙に曝された場合、
仕事から帰ってきて、すぐにでも愛犬とラブラブしたい気持ちは
死ぬほど分かりますが

速攻服を脱いで
速攻洗濯。
そして風呂場へ飛び込む!!!

からの、 愛犬と戯れる♡ が良いように思います。

アマゾンで、受動喫煙防止策として犬用マスクやガスマスクを探してみましたがありませんでした・・・・。でも第二次世界大戦時の軍用犬は着用していたみたいです。これはこれで衝撃的・・・・。

参照元:http://karapaia.com/archives/52117936.html カラパイアより (検索日:2017/12/05)

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