犬用抱っこ紐で失敗しないために!買う前に知っておきたい3つのこと

こんにちは!ドッグスリング専門店ervaの黄瀬(@tommykise)です。

先日のイベントで12kgのあお君に試着頂きました! 10kg以上の愛犬を抱っこしたい方はかなり多く、お散歩中に歩かなくなったり、通院時に必要だったり、または防災グッズとして犬用抱っこ紐を検討されています。

犬用抱っこ紐と言っても様々な形があります。そこで本日は「せっかく買ったのに使えなかった!」とできる限り後悔しないために、事前に知っておきたい3つのポイントをお伝えしたいと思います。

まずは、犬用抱っこ紐にはどのようなタイプがあるのか、それぞれの特徴とメリット&デメリットと合わせてご紹介します。

犬用抱っこ紐は主に2種類。
主にリュックタイプ、斜め掛けタイプがあります。他にもキャリーバッグがありますが、“抱っこ紐”ではないので省きます。また、メーカーによって犬の体重制限がありますので必ずご確認ください。

1リュックタイプってどんなの?

メリット:

リュックタイプの一番おすすめポイントは、両肩で愛犬の体重を支えることができるということ。着用者の肩への負担はかなり軽減されると思います。
そして、多くは後ろに回しても使うことができます。また、メーカーによっては暴れて飛び出しそうな犬のために、飛び出し防止用ストラップや電車など顔を隠す必要がある時のために犬の顔を隠すカバーがついています。

デメリット:

リュックタイプは形状が固定されているものが多く、小さくコンパクトにはなりません。また、リュックや犬の大きさによっては体勢を変えることが出来ないものもあるので、愛犬の身体とリュックのサイズを確認して、適切なものを選んでください。

また、こういうのも見かけます。

先日このタイプを購入された方にお会いしましたが「2〜3回ぐらい使って、愛犬が嫌がったのでもう使っていません」とおっしゃっていました。もちろん、中には嫌がらない子もいるのかもしれません。

ただ、わたしは元々人間の赤ちゃん用抱っこ紐を作っていましたが、いかに赤ちゃんを自然な体勢で抱っこ出来る形状の抱っこ紐を作るかが重要でした。犬が自分で座る時は背骨はなだらかな傾斜になり、前傾姿勢になるのが自然な体勢です。その考え方でこの直立状態の姿勢を見ると心配になります・・・。

2 斜め掛けタイプ

着用者の肩から斜め掛けすることは共通していますが、スリングタイプとショルダーバックタイプの2種類があります。

1 布製のスリングタイプ

犬用抱っこ紐、スリングタイプ

メリット:

布製のスリングタイプの一番おすすめポイントは、コンパクトに畳める点。気軽に使えることから通院や、トリミングの送り迎えなどちょっとしたお出かけに便利。また、ペットカートに入れておいて人混みの中を歩く時にさっと取り出して使うなんてこともできます。閉じ込められるのが苦手な犬にも最適ですよ。

メーカーによって異なりますが、シンプルな布製なので汚れてもざぶざぶ洗濯機で洗えます。また、飛び出し防止用ストラップや、愛犬の顔を隠すカバーもついていたり別途オプション品として販売しているメーカーもあります。

デメリット:

犬の体重を片方の肩で支えるためリュックタイプよりも負担に感じやすいです。また愛犬の体重が8kg以下の場合は、ほとんどが問題ないように思いますが、犬やスリングのサイズによっては犬が自由に体勢を変えることが出来ないものもあります。サイズをしっかり確認してくださいね。

2 斜め掛けのショルダーバックタイプ

犬用抱っこ紐、ショルダーバッグタイプ

参照:Etsy

メリット:

スリングタイプとほぼ同じですが、カバンタイプになります。布製のショルダーバックであればスリングタイプの次にコンパクトに畳むことができます。またポケットがついている場合も多くお散歩バックと兼用できます。またメーカーによってはジッパー付きのものがあり、絶対に外に出られない状態にすることができます。

ショルダーバッグタイプにはハードケース(クレート)とまではいきませんが、底板があり形状が固定されているものがあります。ハードケースとして代用出来る場合もあります。

デメリット:

スリングタイプと同様です。

ちなみに、犬用抱っこ紐で愛犬と電車移動されたい方は鉄道会社別のルールやマナーについてこちらに詳しくまとめましたのでご覧ください。

買う前に知りたい!3つのこと

買った後に失敗した!と出来る限りならないように、購入前に知っておきたい3つのポイントをご紹介します。

1 肩紐の幅が大事!

犬の体重は着用者の肩にのしかかります。肩紐が細ければ細いほど、力が一点に集中し負担が大きくなります。反対に、広ければ広いほど重さが分散され犬の体重をより軽く感じ、着用者にも負担が少ないのです。

2 薄い生地で縫製されたものはおすすめしない

犬の体重をより軽く感じるポイントで、肩紐の幅にプラスα必要なのは、生地にある程度の厚みと張りがあり伸びにくいものを選ぶことです。

犬のイベントに出展すると、「この抱っこ紐肩が痛くて!」と嘆いている方によくお会いします。そして抱っこ紐を見せて頂くのですが、はっきり言って生地がとても薄く伸びやすいものが多いのです。

どんな生地でも使う過程で多少は伸びます。しかし、元々薄くて伸びやすい生地で作られた抱っこ紐に犬を入れると、生地自体に犬の体重をホールドする力が弱く、犬の体重がかかるとさらに伸びるため、着用者の肩や腰により負荷がかかります。

また、どんな布物でも長く使えばすり減ります。長く使うことを考えてもおすすめしません。
ただし、愛犬の体重が軽く短時間しか使わない場合はその差は感じにくいので、問題がなければ選んでも良いかもしれません。

3 犬を抱く位置が重要

人が犬をできる限り負担なく抱っこする方法は、犬を抱く位置が重要になります。こちらは高齢者の介助の話にはなりますが、老年病研究所にこんなことが書かれていました。

■人間の重心はへその少し下
重心とは,物体の重さの中心の事です.本当は物体の全体に重
さが存在しますが,物理の世界では物事を考えやすくするため,
物体の重心に全ての重さが集まっていると仮定します.

■重心同士を近づけると少ない力で上げられる
物体を持ち上げようとするとき,自分の重心と物体の重心の,
水平面上の距離が近いほど,より小さい力で持ち上げることがで
きます.これはテコの原理を参考にすると分かりやすいでしょう.次のページの写真のように,人間
が物体を持ち上げようとした時,力の働きをテコで表すことができます.持ち上げるものの重さが同
じならば,支点から作用点までの距離が短いほど,必要な力は小さくて済む,というのがテコの原理
ですから,持ち上げようとするものが自分に近いほど,持ち上げる力は小さくて済みます.

つまり、犬の重心と人の重心の距離が近ければ近い方が負担が少ないということなのです。また、このようにも書かれてありました。

お互いの重心を近づけることを意識して介助すれば,今までより
もずっと楽に安全に介助することができるでしょう.また自分の
重心に近い方が,万が一バランスを崩した時に対応しやすいとい
うメリットもあります.
ところで介助とは関係ありませんが,この特徴を利用すれば,
例えば荷物を運ぶときなどにも楽をすることができます.

そのためどんなタイプの抱っこ紐であっても、写真のように犬のお尻の位置が着用者の太ももあたりにくるような低い位置ではなく、犬の重心と人間の重心位置がより近くなるように、人間のおへそぐらいの位置で抱っこする方が楽なのです。また、太ももに犬が位置すると着用者が歩いて太ももを動かす度に犬にガンガン当たりますので愛犬が心地よく過ごせるかは疑問です。

まとめ

犬用抱っこ紐は個人が手作りしているものからメーカー品まであり、素材・形状の違いも様々。ただ、上記の3点を抑えていれば100%失敗した!なんて物を買うことは避けられると思います。

ただし、2番で書いた「薄い生地で縫製されたものはおすすめしない
」に関してはパソコンの画面上ではなかなか見分けがつきません。その場合は、購入者のレビューを参考にしたり、お店の方に直接電話して相談するのもいいと思います。または、お店があれば実際に足を運んで愛犬と試すのがベストかもしれませんね。

それでは、以上参考になればうれしいです。皆さんと愛犬達にとって良い抱っこ紐が見つかることを祈っております!