はじめて犬を迎える人に、保護犬をおすすめする5つの理由

こんにちは!ドッグスリング専門店の黄瀬(きせ)です。ご縁あって、大阪府下で犬の保護活動をしていて、これまで400頭以上の犬と家族のご縁を結んでこられた「はぴねすDOG」に協力をしています。主に繁殖業者や保健所から引き出した犬を、わたしの自宅にて一時的に預かり、お世話をし、新しい家族を探して新生活へと送り出しています。

保護犬と言えば、”可哀想”とか”精神的に病んでいる”とイメージする人が多いです。わたしもついこの間までは同じでした。また、そんな重たいイメージばかりが膨らみ、保護犬という選択肢を除外する人もいます。もちろん、中にはそんな子もいますが、わたしは実際に保護活動をしてみてそんな子ばかりではないと知りました。

さらに、保護犬の活動を通して感じたことは、犬と里親希望者に対するスタッフ皆さんの対応の熱心さです。家族の生活スタイルによって、どんな性格の犬が合うか、真剣に考えながら双方をマッチングします

これって犬をはじめて迎える人にはぴったりな仕組みだと思うのです。ただし保護団体によって方針は異なりますので、里親希望の際は複数の団体に連絡して比較することをおすすめします。

保護犬を可哀想だから迎えるではなく、最良のパートナーを迎えたいので保護犬を!と考える人が増えますように。さっそく「なぜはじめて犬を迎える人に保護犬はおすすめなのか」書いていきたいと思います。

 

1. プロの仲人が犬とマッチングしてくれる

犬種って何種類いるのかご存知でしょうか?実は各国の畜犬協会の承認・非承認を合わせると1000種以上います。(参照:Dogs: The Ultimate Dictionary of over 1,000 Dog Breeds)これに加えてさらに雑種もいますので、どの犬を迎えるのがいいのか結構迷いませんか?

わたしは2009年に生まれてはじめて愛犬2頭を迎えました。

当時は犬を選ぶ基準が分からず、友人からは「一目見たらびびっとくるんだよ」とアドバイス?をもらいました。そんなのどうやって感じるんだよ!!

そこで、今のわたしなら保護団体に相談することを強くおすすめします。

熱い想いで犬のレスキュー活動をしている保護団体の願いは、「レスキューした犬達に、次こそは一生涯しあわせに暮らすことのできる家族を見つけてあげたい」なのです。そのための努力は惜しみませんし、どんな性格の犬がどんな人に合うのか、真剣に考えて家族とマッチングをしているのです。

もちろん各団体で方針は違いますし、自分に合うか合わないかという点もあります。しかし、はじめて犬を迎える人にとってはこれまでにも何百頭、何千頭の犬と家族をマッチングしているプロに頼ることでより最良のパートナーと出会うことができる確率が高くなるのです。

2. 自分や家族に合った犬と出会える可能性が高い

あなたの
犬を選ぶ基準は何ですか?

当時のわたしはこの「基準」が分かりませんでした。もちろん、やんちゃな男の子が良いな〜ぐらいは思っていましたが。

で、この犬を選ぶ基準ですが今のわたしであれば「自分と家族の性格や生活スタイルに合っているかどうか」を重視した方が良いと考えています。

例えば、

・ゆっくりおっとりしている
・静かに過ごすことが好きだ
・運動は好きではない

のであれば、比較的落ち着いていて、運動量が極端に必要でない犬を選んだ方がいいのです。他にも、あまりベタベタすることを好まない人が、甘えん坊な犬を迎えてしまうと、めんどくさい存在になってしまいます。

 

わたしの友人は、走ったり山や川に行ったりアクティブで運動が大好きです。それであれば、映画の「マスク」で一躍有名になった、小型犬ですが大型犬並に運動量のいる ジャック・ラッセル・テリア は最高のパートナーになります。一緒に大自然を駆け巡ることができます!

(参照元:https://www.flickr.com/search/?text=Jack%20Russell Flickr 検索日:2017/9/7)

 

もう一度言います。

プロの仲人を介すことは、
自分や家族に合った犬と出会える可能性が高いのです。

 

自分のパートナーを見た目ではなく「性格や生活スタイル」で選ぶことがいかに重要なのかは、厚生労働省が出した人間の離婚理由を見れば一目瞭然です。

離婚理由

(参照元:http/::www1.mhlw.go.jp:toukei:rikon_8:repo12.html 厚生労働省 司法統計年報 検索日:2017/9/7)

 

男女共に、圧倒的に
性格が合わないが第1位!

美人は3日で飽きると言いますが、
結局生涯共に同じ屋根の下で暮らしていこうと思えば容姿より性格が断然重要です。犬とは離婚できませんし。

3. 健康状態を正直に教えてくれる

こんなの当たり前だろ!と思った人もいるかもしれません。「はい、当たり前です」と言いたいところですが、そうではないのが現実なのです。例えばこちらのニュースをご覧ください。

「ペットを買ったら病気だった! 水頭症、心臓病…ペット店の診断書「異常なし」の例も 繁殖法に問題?」

この件については犬が悪いわけではなく、繁殖方法に問題があるのですが・・・・語りだすと話が脱線しますのでやめておきます。

保護団体は犬をレスキューした後、獣医師の元で健康診断を受けます。例えばはぴねすDOGでは、血液、便、心音の検査、触診をします。この時点でワクチンが必要な子には打ちますし、その他にも去勢・避妊、スケーリング(歯の掃除)、マイクロチップを入れます。腫瘍の除去等で手術が必要な子は手術をします。

もし、気になる症状や継続的な治療の必要性があれば、里親希望者の方に包み隠さずお話しします。

 

治療費って毎月いくらかかるの?

ところで、
治療費って皆さん平均いくらぐらい支払っているのでしょうか?ペット保険のシェアがNo.1のアニコムの資料がこちら。

2014年 80,912円
2015年 57,822円
2016年 57,129円

例えば2016年で言えば1ヶ月にすると 4,760円です。しかしこれはあくまでも平均で、例えば目の手術など内容によっては1回で20万円以上する場合もあります。犬は人間のように国が提供する保険がありませんので、アニコムなどペット保険に入らない限りは全額自己負担になります。

他にどんな養育費がかかるの?

せっかくなので、治療費以外にも、医療費(ワクチン・健康診断等の予防費等)、犬グッズやおやつなどの養育費もアニコムの資料で見てみましょう。

養育費は平均で34万円!

1ヶ月にすると毎月28,000円支払っていることになります。

世の中にはこの金額が負担で犬を手放してしまう人もいます。犬達はとっても可愛いのですが、現実的なことも知った上で最終的に迎え入れるのかどうかを考えてください。犬も人も双方しあわせな生活が過ごせるように。

4.キメ細やかに相談に乗ってくれる

犬を迎える前はもちろんのこと、迎えた後でも嫌がらずにいつでも相談に乗ってくださいます。これが商売だと売って終わりのケースが多いため、正直かなり嫌がられます。もちろんこのエントリーで書いたような誠実なブリーダーはそんなことはありませんが、わたしの場合は電話をかけすぎて、着拒されました・・・

反対に、保護団体は必死の想いで犬達を救っているわけですからその後どのような生活をしているのか教えてほしいものなのです!もちろん、わたしの場合、里親さんに執拗に連絡することはありませんが土日であっても何でも相談に乗りますし、来いと言われれば出向きます。

ちなみに、はぴねすDOG代表の間柴さんはドッグトレーナーでもありますが、譲渡後に里親さんが望んだ場合、1回の無料出張しつけトレーニングをされています。その他にもスタッフ一同で手厚く相談に乗っています。

 

犬と暮らすって
そんなに大変なことなの!?

 

と感じた人もいるかもしれません。でも、その通りなんです。犬と暮らすということは、人1人を養子に迎えて育てることと同様です。だからこそキメ細やかに相談できる人がいるとかなり安心です。下痢をした時はどうしたらいいのか、なんとなく元気がなさそう、食欲がない、他の犬と仲良くさせたいなど、相談相手がいるのは心強いことです。

5.成犬はある程度性格が定まっている

保護犬の中には赤ちゃんもいますが、成犬であることが圧倒的に多いので成犬のお話しをします。

きばる

はっきり言って、赤ちゃんって蛇でもトカゲでも可愛いです。ゴキブリも赤ちゃんなら可愛いかもしれません笑 あの予測不可能な動き方や、あどけなさがきゅんっときます。

 

しかし!
赤ちゃんは、お世話がとにかく大変です。

 

一生涯共に暮らすパートナー選びですから、現実に目を向けていきたいと思います。人間で言えば、お母さんは出産後に壮絶な育児が待っています。毎日四六時中赤ちゃんが泣きまくり、睡眠時間を削られてフラフラになり、育児ノイローゼになる人がいます。トイレができるまで、場所問わずズボンがびちゃびちゃになってお漏らしをする子だっています。

さて、これは人間だけでしょうか?

 

……

…….

…….

 

いいえ、犬も同様です。
実際に赤ちゃんを育てている人の声を見てみましょう。

 

わたしは、愛犬のノアとムアを生後約2ヶ月で迎えました。仕事で残業して深夜に寝ようが、体調が悪かろうが、朝6時に朝泣きがはじまり、絶対に起こされました。留守番中はゴミ箱をひっくり返し、生ゴミを食べまくり、お気に入りの革のカバンの持ち手を噛みちぎられ、ティッシュ箱に入っているティッシュを全部出したあげく、かなりの量を食べてしまって腹痛になり深夜に救急病院へ。

下記はうちの子ではありませんが、本当にこんな感じでゴミ箱をひっくり返えされます。

(参照元:https://www.healthypawspetinsurance.com/blog/2015/07/07/pet-proofing-for-smart-animals/)

 

犬を迎えてから、
こんなはずじゃなかった〜!!!!
なんて思っても遅いです。

 

もちろん、気持ちや生活に余裕のある方でこれらを覚悟するのであれば何の問題もありません。根気よく躾をすればいいのです。ただし、少しでも不安のある方は成犬をおすすめします。誤解のないようにお伝えしておきますが、成犬だからゴミ箱をひっくり返さないということはありません。ただ、成犬は比較的赤ちゃんよりは性格が落ち着いてますので、赤ちゃんほどではないという意味です。

 

成犬はある程度性格が定まっています。
ですので、迎える時点で保護団体からどんな性格なのか説明してもらえるので安心です。付き合い方のアドバイスももらえます。

例えば、他の犬への威嚇が多い子は散歩方法、びびりで外が苦手な子の散歩はどうすればいいのか、ゴミ箱にやたら興味を持つ子にはどんな対策が必要か、甘噛みはどう対処すればいいのかなど保護団体は頼りになります。

もちろん、正式に迎えた後に、家の環境や人の躾方法によって多少の性格の変化はあります。ただし、赤ちゃんから成犬になるまでの過程ほどの変化はありません。

ちなみに、「赤ちゃんの頃から育てないと懐かない」は間違いです。うちで預かった保護犬達はみんなわたしに懐いてくれましたし、最終的には信頼してくれるようになりました。

抱っこしたまま寝る

躾も同様です。はぴねすDOGの代表兼ドッグトレーナーの間柴さんによれば、「成犬になってもしつけはできますし、できないと言っている場合は大抵その方法がまずいことが多いです」とのことでした。

保護犬ってどんな子達なの?

まずは、うちの卒業犬達4頭について紹介します!それではいってみよ〜!

こちらは今年の2/2にはじめて預かった、狆×トイプードルMIXの女の子「ツツ」です。

大阪で里親募集中

どんな犬とでもうまく付き合える、賢い女の子!

彼女は、犬猫合わせて15頭以上と暮らしていましたが一緒に暮らしていた人が飼育不可となり保健所にやってきました。推定2〜3歳。上記の写真はうちに来てすぐに撮影したものが、ご覧の通りちょっと緊張している様子でした。ただ、心を閉ざしたような暗い目ではありません。

ツツは多くの兄弟達と育ったおかげで、社会化(人間社会で生きていく上で必要な行動ができる 例)むだ吠えがないなど)ができていました。散歩に連れて行ってもどんな犬とでも上手にコミュニケーションが取れます。威嚇されても喧嘩を買いません。トイレもこちらが教えなくてもシートの上でできました。

多頭飼いの環境だったことが要因なのか、夜1人で寝ることができませんでしたのでわたしの寝室にサークルを入れていました。

現在は、神戸のhome made blue.さんで看板犬として先代犬の意思をついで日々接客業務に励んでいます!皆さんも機会があれば会いに行ってみてください〜!

 

次に、ワイヤー・フォックス・テリアのフランツ。2歳。

テリア界の貴公子

とにかくおっとりの、甘えたフランツ

フランツは、人による育犬放棄で保健所に入所し、半年間過ごしていました。保健所から引き出した当初はこんな感じでした。

ストレスいっぱいだったフランツ

ストレスから、一心不乱にぐるぐる回り自分の尻尾を追いかけ回し、噛みちぎっていました。血が出ていようが「キャインー!」と鳴きながら、それでも回ることを止めませんでした。鼻の上は毛が無かったですし、全身が痒く皮膚病もありました。抱っこされたことがないのか、当初は戸惑っていました。

フランツの場合は、安心して落ち着ける場所とたっぷりの愛情でゆっくり彼のペースに合わせて回復を待ちました。一緒に生活してからたった1ヶ月で、こんなにも変わりました。

フランツ笑顔の写真

表情がどんどん明るくなり、皮膚病も徐々に回復し、ぐるぐる回って尻尾を噛む回数も減っていきました(カラー着用で対策しました)。彼もまた、他の犬から威嚇されても喧嘩を買いませんし、所構わず吠えまくるということはありませんでした。ただトイレシートの認識はありませんでしたので、様子を見ながら根気強く訓練をしました。

今、里親さんの家では8割成功しているとのことです!

 

次にミニチュア・ピンシャーのサラーサ。推定3〜5歳。

しっかり者の長女タイプ!

彼女は、繁殖業者の繁殖犬として過ごしていました。たくさんの子を生み育てたであろう後が伸びた乳首を見れば分かります。サラーサが来た当初は人が目の前を横切るとブルブル震えていました。かと言って、人間を遠ざけようとするでもなく自分から寄って来ていました。

お散歩も苦手でした。ここはわたしの愛犬達の力を借りて一緒に散歩に行きました。すると、1週間後には喜んで散歩に行くようになりましたよ!この頃には人にも震えなくなり、甘えっぷりが全開になっていました♪

サラーサもまた、散歩中に他の犬に威嚇することもなく上手にコミュニケーションが取れていました。トイレは8割成功、旅行先でもトイレシートの上でしていました。現在は素敵なお母さんの元でいっぱい甘えさせてもらっています。

 

最後にワイヤー・フォックス・テリアのクワトロ。推定7〜8歳。

不器用な甘えん坊さん

彼は放浪中にレスキューされ、保健所に入所しました。発見当時は羊のように毛がボサボサに絡まっていましたが、トリミングをするとこんなに可愛い顔になりました。

クワトロは皮膚の状態もそこまで悪くはなかったのですが、白内障が進行していました。診察で獣医師より、「白内障とはメガネのレンズが白くなることと同じでこの子の場合、まだ見えているので様子を見てレンズの曇りを取る手術をすればいい。」とのことでした。手術をしてもまた徐々に白くなるので、様子を見て手術のタイミングを決めなければいけません。

クワトロはめちゃくちゃ甘えたですが、ベタベタしたいタイプではありませんでした。彼が体を擦り付けてきたり、体当たりしながらじゃれてきたりが多かったです。

トイレは外派のため、朝晩の散歩に加えて昼間はトイレ散歩をしていました。室内で失敗することもありますが、大抵は我慢できなくて漏らしていました。ご飯はもりもり食べましたし、ロープで引っ張り合いっこの遊びが大好き。散歩も他の犬に威嚇することはありませんが、ワイヤー・フォックス・テリアの特性上あるあるですが、いきなりスイッチが入って強引に他犬にいくことがありました。もちろん、包み隠さず全て里親さんにはお伝えしました。

こちらは、現在里親募集中の新入りベッシュ!詳しくはこちらをご覧ください

反対に保護犬を迎えるデメリットはないの?

デメリットと言うと聞こえは悪いですが、

しいて言うのであれば
正確な年齢が分からないです。

たまに分かる子もいますが、獣医師の判断で「推定◯歳」と表現されることが多いです。年齢が分かれば、シニア期に備えてフードを変更したり、ペット保険に加入するタイミングを考える材料にもなりますし、罹るであろう病気も事前に予測することは多少可能です。

しかし人間でもそうですが、世の中には若くても老化が早い人もいます。70歳でも健康な人はいます。病院で定期的に健康診断を受診し、犬の様子を見ていればある程度の対策はできます。

また、悩んだ時は保護団体さんに相談するのもありです!

譲渡までの流れ

保護団体によって譲渡までの流れは異なります。ここでは、はぴねすDOGの例を書きます。なお、あくまでも、譲渡までの流れについて書いており、必要な書類や、誓約書等の詳細については状況によって異なるため省いております。

1. はぴねすDOGにメール、もしくは電話連絡
しあわせ待ちわんこリストを見て、気になる犬がいる場合は伝えます。また、どの子を迎えるべきなのか、質問をすると相談に乗ってくれます。この時点でお互いに希望が合えば、犬と面談の日程を決めます。

2. 面会
この日は該当の犬をレスキューしてからずっとお世話をしている一時預かりさんも同席します。お互い特に問題がなければ、次のステップに進みます。

3.トライアル
1週間〜10日ぐらいトライアル期間があります。しかし、これはペットレンタルのように、「お気軽に試すことができる期間」ではありませんので、犬を迎えるという強い意思をお持ちの方のみがトライアルに進むことができます。

4. 正式譲渡
トライアル後、正式譲渡となります。これで、晴れて保護犬との楽しい新生活のはじまりです!

保護犬を迎えるための条件は団体によって違います。

保護団体によって条件は様々です。下記は、様々な団体の条件をランダムに書いています。

  • 単身者不可
  • 高齢者不可
  • ペット可マンションの契約書の提示
  • 不妊手術必須
  • 身分証明の提示
  • 給料明細の提示
  • 譲渡費用
  • 譲渡誓約書に署名捺印
  • 室外飼育
  • 係留飼育不可
  • 毎月1回、保護犬の様子を団体に報告

などなどです。これを見た方の中には、「ちょっと厳しすぎない?」と感じたい人もいると思います。また、こんな記事も見つけました。

「犬の里親の条件ってこれでいいの?「厳しすぎる」「現実的ではない」との声も」

世帯主の源泉徴収票(or預金残高証明)、勤務先の連絡先(会社に団体から電話確認)、顔写真、身分証明証のコピー、不動産登記、予防接種と去勢避妊証明、毎週の成長報告、寄付、治療費、アポなし自宅訪問、アポあり複数人で自宅調査、エサ指定まず、これをクリアできる人がどれだけいるのでしょうか。まるでカードの審査や家宅捜索のような現状です。ましてや寄付を義務付けるあたりはもう譲渡ではありません。それぞれの項目には恐らくそれなりの意味があるとは思いますが、世帯主の源泉徴収票(or預金残高証明)に関して言えば完全に個人情報ですし、アポなしで自宅訪問なども常識ある社会人の行動とは言えません。こんな事がまかり通っていいのでしょうか?

どのボランティア団体さんも、「譲渡条件が厳しい」という意見があることは十分承知しています。ただ、わたし個人としては、厳しいと感じたことはありません。

その理由は非常にシンプルで、
保護団体は犬を言わいる 愛玩動物 や ペットとしては考えてはおらず人間と同等に捉えているというとこにあると思うのです。だから、ペットではなく家族と呼びます。わたしも自分の愛犬達はペットではなく家族です。

保護団体は、犬をお譲りするわけではなく
特別養子縁組を組んでいるのです。

例えば、これは人間の例ですが東京都を見てみました。

下記、一部抜粋しました。

・ 子供と面会をしてから3〜4ヶ月の交流を経て、児童相談所が里親の意思や子供の状況等を総合的に判断して委託の可否を決定
・ 申込者は25歳〜50歳未満であり、婚姻関係にある夫婦であること
・ 居室の広さは、少なくとも2室10畳以上あり、家族構成に応じた適切な広さが確保されていること。
・ その他の要件については、東京都の里親認定基準に満たしていることが必要です。

「人だから厳しくてあたりまえでしょ!犬にそんな厳しくしてどうするの?」と考える方もいるかもしれません。再度言いますが、保護団体は犬を人間と同等に考えている。この1点の差に尽きると思います。

また、何度も言いますが、条件は保護団体によって差があります。「保護団体は上から目線だ!」のような意見もインターネット上で見られますが、それはその人の人格の問題で、そうでない人も団体もいます。本当にいろんな団体がいますので、自分に合ったところを見つけるには、複数団体と話してみるのが良いと思います。

どんな保護団体に行くべき?

保護団体と言っても、本当に様々な団体がいます。

  • 犬を繁殖業者に転売している
  • 商売として保護活動をしている
  • 支援金や譲渡金を犬に使わず、犬はほったらかし

はよく聞く典型的な悪徳団体です。

ここにわたし自身の見分ける基準を書いておきます。
・ レスキュー後、動物病院で健康診断、必要なワクチン接種等済ませている。また必要であれば治療を継続している
・ 犬の病気や性格など嘘偽りなく、教えてくれる
・ 犬の生活環境がきれい。ゲージの中で閉じ込められて掃除もされていない、放置されている状態でないこと
・ 経費報告を毎月掲載している
・ 譲渡費用とその理由が明確であること

さらに、わたしがはぴねすDOGを素敵な団体だと思った点は、

「1頭1頭の生活の様子をブログで更新している」

ところなのです。愛がないとできません。びっくりです。もちろん、大規模でレスキュー活動をされていて、収容頭数も多い保護団体は、こういったことは難しいので、そこは理解しています。

譲渡金はいくらぐらいが妥当なの?

保護犬だから無償で譲渡すべき

わたしは、こういった見解はよく分かりません。一般家庭では平均34万円/1年で、月にして2万8千円がかかっています。(前述「他にどんな養育費がかかるの?」参照)

もちろん、保護団体にはドッグフード、ペットシートなど支援物資も集まります(不足しているケースが多い)。また、保護犬に比べて一般家庭の犬は嗜好品もたくさん購入していると思いますので、保護犬よりは少し高い場合もあるでしょう。ただし、手術が必要な子もいますので、ここでは月に2万8千円必要と考えたいと思います。

2万8千円×滞在月数

お金がかかります。保護団体には継続して犬を保護してほしいですからわたしなら気持ち良くお支払いします。

「これから養犬費がたくさんかかるのに、費用を請求すべきでない!」

といった声もありますが、そもそもお金に余裕のない人は犬を迎えてはいけません。どんな犬でも今後予測のできない病気に罹る可能性はあります。以下の記事にさらに詳しく書かれてあります。

お金が無いならペットは飼うなに反対するのは価値観の変移についていけない人

で、譲渡金のお話に戻ります。
たいていの場合、保護団体から求められる譲渡金の内訳は

  • 去勢、避妊
  • ワクチン
  • 薬、手術代
  • 保護犬を届ける時の交通費

です。

参考までに里親募集サイト、「ペットのおうち」を見比べてみると大体5万円以下が多いです。最終的にその値段が妥当かどうかは、自分の目で保護団体の収支報告をきちんと見て、スタッフと話し、譲渡費用の価格の理由が明確で自分が納得できればそれが妥当な金額だと思います。

まとめ

わたしがこれまで預かっていた保護犬達は、心を閉ざして精神的に参っている子達ではありませんでした。もちろん、はぴねすDOG代表の間柴さんによると心を閉ざして、なかなか人間とコミュニケーションを取ることが難しい子もいるとのことです。

ただし、
そんな子ばかりではないのです。

保護犬というと、“可哀想” “悲惨” “精神的に病んでいる” など、まるで精神科の専門医師にしかケアができないような酷い状態だと思っている人が多いです。かく言うわたしも同様でした。また、わたしの周りでは、保護犬に直接関わったことがない人でも同じようなイメージを持っていう人が多いと感じます。

それはきっと、ネット上で「保護犬」でググってみると悲惨な写真や言葉が目立っていたり、保護犬を発信する立場の人が「可哀想」と連呼しているのも原因かと思います。ネガティブな言葉は拡散、一人歩きしやすいですからね。

そのため、わたしの友人や知人には「保護犬は傷ついているから、そんな子達と向き合える自信が無い」と考え、保護犬を選択肢から除外する人もいます。

とうわけで、保護団体様におかれましては
保護犬達の可能性を広げるためにも「可哀想だから保護犬を迎えるべき」とか「命をなんだと思ってるんだ!ペットショップに行くな!」という発信方法よりも、保護団体の強みを伝えた方がより多くの人が振り向いてくれると思うのです。初対面でいきなり怒られるのは誰でも引きます。

保護団体の強みは、犬とのお見合いを手厚くサポートしてくれる「プロの縁結び集団」ですので

 

プロの縁結び仲人が、
あなたにぴったりの犬を選びます。

 

と言った方が良いかと思います。そして、関心を持ってもらえた上で、保護犬の現状について話し、だから、「一度迎えたら一生共に生きてください」と伝えるのはいかがでしょうか。

そして、これから家族を迎えたい皆さん、本当に様々な保護団体があります。方針や条件の違いもあります。どうか、複数の団体とお話してみてください。
可愛そうだから保護犬を選ぶのではなく、
最高のパートナーに出会いたいから保護犬を!

と考える人が増えますように。

皆さんが最良のパートナーと出会えますよう、心から祈っています。

さて、

以前読んだ本ですが、犬好きなら絶対読むべし!と思います。
犬の祖先である野生の狼が人間に出会い、残虐な目にあいながらも、人間の愛情に触れ、葛藤の中生き抜いていく姿が描かれています。最後はハッピーエンドなのでホッとするのですが、狼目線で文章が構成されているところがなんとも新鮮でした。